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M&Aノウハウ特集

まずはコレから!会社売却に向けてやるべき3つのこと

経営者が「会社を売却しよう!」と決断した瞬間から、事業譲渡計画はスタートします。会社の売却に向け、考えること、やらねばならぬこと、それらは山積していますが、今回は具体的な準備の前段階のことについてお話していきたいと思います。

【① 家族・親族の理解を得る】

経営者の勇退は経営者本人だけではなく、そのご家族にとっても非常に大きな問題です。長く厳しい経営者生活に連れ添い支えてくれた配偶者は賛成してくれるだろうか、「会社を継ぐつもりはない」と言っていた子どもの意思は本当に変わらないのか、事前によく相談をして理解を得ておく必要があります。
また、中小企業では親類縁者に株主になってもらっているというケースもよく見受けられます。その株主といつのまにか疎遠になってしまっているということはないでしょうか。中小企業のM&A(スモールM&A)でもっとも一般的な手法(M&Aのスキーム)は「株式譲渡」です。この「株式譲渡」で会社売却をする場合、全株式の引き渡しが必須となります。万一、疎遠になってしまっている株主がいらっしゃる様であれば、コミュニケーションを復活させておくべきでしょう。この時点で株主である親類縁者に会社の売却の話しをするには、時期尚早でしょうが、後々必ず同意を得る必要が生じます。早い段階でコミュニケーションを復活させておいたほうが得策です。

【② 勇退後にいくら必要かを試算しておく】

勇退後の生活にどの程度の資金が必要になるか、おおまかで良いので試算しておくことも重要です。勇退後のゆとりある人生設計には、必要不可欠な問題でしょう。
会社の売却にはその手法によって必要な経費、売却に伴う税金等が変わってくるため、受け取る金額も変わってきます。買い手側の意向もあることなので、この時点では、会社売却の手法や税金等まで考慮に入れる必要はありませんが、会社の売却でどの程度のキャッシュを得たいのかは、明確にしておく必要があります。退職金というものがない経営者にとって、会社の売却によって得るキャッシュは、退職金がわりといってもおかしくはないのですから。

【③ 事業価値の算定】

勇退後に必要な資金の額が決定したら、次は事業そのものにそれだけの価値があるのかどうかを見極める必要があります。会社にいくらぐらいの債務があるのか、そのうち経営者自身の個人債務になっているものはないか、一方で債権はどれくらいあって、そのうち回収可能なものはどの程度なのか等、きちんと整理してみましょう。こうした整理を広義でいうと「事業価値の算定」といいます。
整理の仕方によっては、課税額が変わってしまうといった可能性も考えられるので、日頃からお世話になっている税理士さんの支援を受けるのも良い方法でしょう。
こうして算定された会社の価値は経営者の想いよりは低くなっていることが多いかもしれません。しかしながら、一方でより「有利に高く売却するための課題」も見えてくるものです。