M&A BASICS

M&Aとは

M&Aの流れ

会社を売るってどうするの?・・・M&Aの進め方(5ステップ)

中小企業のM&A(スモールM&A)の場合、売り手側から買い手候補先へM&Aを提案するスタイルが大半を占めます。そこでここでは、売り手側の目線にたってM&Aのおおまかな流れをご説明していきたいと思います。M&Aに先立って大切なのは「自分の意志を固める」ということです。ご自身はなぜM&Aを検討されているのでしょう?「後継者がみつからないから」、「本業に専念したいから」、はたまた「出口戦略のため」等々。またM&Aに際してどういう条件を希望していらっしゃるのでしょうか?「従業員の継続雇用」が絶対条件なのか、健康不安などのため「とにかく早い成約を」と望んでいらっしゃるのか・・・。まずは、そういった目的や条件を明確にしておくことが大切です。それによって価額交渉の落としどころも随分と変わってきます。

【1. 一体いくらで売れるのか?を算定してみましょう】

M&Aの目的や条件が定まったら「自社をいくらで売りたいのか?」、また実際に「希望売却価格だけの価値があるのか?」を算定してみましょう。会社の価格を決めるというのは、本当に難しいものです。第三者の視点を考慮するのも効果的な方法ですので、普段お取引されている税理士や金融機関と相談をしたり、M&A仲介会社に依頼してみるのもよいかもしれません。こうして自社の売却を案件(ディール)化していきます。

【2. 買い手を募りましょう】

次に具体的に買い手を募るプロセスに入っていきます。M&Aのマッチングサイトに掲載する、あるいは、地域に密着している税理士や金融機関に仲介を依頼するというのも手段の一つです。M&A仲介会社に正式に依頼すると、M&A仲介会社は「ノンネームシート」(A4用紙1枚程度の簡単な説明資料)と「企業概要書」(A4用紙20~30枚程度の詳細な説明資料)という2つの書類を作成して、買い手を募っていきます。
ここで大切なのは、M&Aを意図していることを第三者に悟られてはいけないということです。従業員や取引先にM&Aを意図していることが伝わってしまうと、要らぬ不安を煽ったり、あらぬ噂がたってしまうといったマイナス面の現象が起こってしまうので、十分な注意が必要です。M&Aのマッチングサイトが匿名で案件(ディール)を掲載したり、税理士やM&A仲介会社が「守秘義務契約」を締結するのは、上記の理由からなのです。

【3. トップ面談で相手を知りましょう】

買い手候補があがったら「守秘義務契約」を締結し、互いの情報を開示しあいます。そしていよいよ「トップ面談」に臨みます。両社の代表が直接会う場面をトップ面談といいます。トップ面談では両社の代表者それぞれが自己紹介をし、質疑応答も行います。お互いの会社や工場を見学したりするケースもあります。このトップ面談はあくまで“交流の場”であり“交渉の場”ではないことに注意してください。トップ面談は、両社代表者お互いの「人となり」を知ることが目的なのです。

【4. 買収監査(デューデリジェンス)を受けましょう】

トップ面談とその後の協議で互いが納得すれば、一般的には「基本合意契約(LOI)」を結びます。この「基本合意契約」とは、M&Aを進めることに合意したことを確認するための契約で、あくまでM&Aの“仮契約”的なものだということに留意しておく必要があります。この契約のなかに譲渡予定金額や譲渡予定日、独占交渉権の付与などについても記載しておきます。「基本合意契約」が締結されれば、買い手側は「買収監査(デューデリジェンス / DD)」に入ります。「買収監査」とは、書面で確認してきた売り手側の各種情報について、その内容が「正しいか否か」を買収企業の立場で確認する作業を意味します。この「買収監査」によって以前に確認していた内容と相違が出てきたら、再度互いに条件調整を行っていくことになります。

【5. 最終契約の締結(ドキュメンテーション)と取引の実行(エグゼキューション)】

買収監査の結果に伴う条件調整等が完了したら、売買契約書を作成していきます。この契約書は、両社の完全な合意事項を示すための書類になります。そのため、両社で合意した、ありとあらゆる事項を漏らさず記載していくことが重要です。売買契約書が完成したら両社で押印を行い、最終契約の締結(ドキュメンテーション)を実施します。そして、早ければその当日もしくは別途定めた日に取引を実行(エグゼキューション)します。金銭の受け渡し、株式譲渡であれば株券の受け渡し、事業譲渡であれば譲渡資産の受け渡し、役員変更登記なども順次行っていくことになるのです(保証人の変更などは役員変更登記が終わり、登記簿謄本が取得できるようになってから行います)。これをもってM&Aは成立となるのです。