M&A TIPS

M&Aノウハウ特集

徹底解説!M&Aを成功に導くための「2W2H」

ここでは売り手がM&Aを成功させる4つのポイントについてお話していきたいと思います。4つのキーポイント、それは「いつ(WHEN)」、「いくらで(HOW MUCH)」、「誰に(WHOM)」、「どうやって(HOW)」の2W2Hだと考えます。では、それぞれについてお話ししていきましょう。

【WHEN = 売却時期に悩まない!】

経営者がM&Aで事業や会社の売却を考えるのはどんな理由からでしょう。「新しく始めた事業が思っていたほど軌道にのらない」、「コア事業に集中したい」、「後継者がいない」といった理由が大半を占めるのではないでしょうか?
それでは、経営者は、会社の売却時期をいつと決めればよいのでしょうか? 私どもはM&Aのベストタイミングは事業売却を思い浮かべた、あるいは事業承継を考えた、まさにその時だと考えます。
新規事業が不採算続きのとき、関連事業を売却しコア業務に専念したいと考えたときは、「もう一頑張りすれば・・・」、「もう少し景気が上向くのを待って・・・」等、いわゆる会社の「売り時」を考えてしまいがちですが、逆に売却を先延ばしにした結果、市況が大きく悪化してしまって売却のタイミングを逃したり、売却金額が下がったりしてしまう可能性もおおいに考えられるのです。
また後継者問題を抱えていらっしゃる経営者の場合は、待ったなしでM&Aを解決の候補策に挙げておくべきです。事業承継は避けて通れない問題ですし、年齢は待ってくれません。ことに事業承継は引き継ぎや関係者の合意の取得など想像以上に時間がかかることが多いものです。
M&Aを思い立ったら、業績や景気動向に惑わされず即座に、検討されることを強くお奨めします。

【HOW MUCH = 適切な売却希望価額を設定する!】

売り手の経営者が、高い売却価額を希望するのは経済的にも心情的にも当然のことでしょう。 一方、買い手側は投資金額をいち早く回収したいがために、できるだけ安い価額での買収を望んでいます。この売り手と買い手の異なる思いをすり合わせた結果、互いに納得し得る妥協点が最終売買価額となるのです。
そのすり合わせの基準となる売り手の希望売却価額が安すぎると買い手は「なにか理由があるのではないか」と懸念を抱いてしまいますし、逆に価額が高すぎると交渉のスタート地点にすらたてないケースもあるのです。したがって、多くの買い手のなかから自社にとって最良の相手とめぐり合うためにも、自社の業績や財務状況、将来性を正しく踏まえ、さらに買い手側に興味を持ってもらえる適切な希望売却価額を設定することが重要になってくるのです。売却希望額の設定には、主に「コストアプローチ」、「マーケットアプローチ」、「インカムアプローチ」といった方法があります。『会社はいくらで売れるのか?~会社の価格を決める3つのアプローチ~』の章も参考にしていただいて、慎重に設定されることをお奨めします。

【WHOM = 買い手候補の選定は柔軟に!】

当然のことながら、買収に興味を持って条件を提示してくれる会社が多ければ多いほど、より好条件でより望ましい相手に売却できる可能性が高くなります。それでは、よりたくさんの会社から条件提示を受けるには、どうすればいいのでしょう? それは、買い手候補を限定しすぎないということにほかなりません。
許容の範囲でなるべくたくさんの企業に打診したほうが、思いもよらなかった良い相手にめぐり合う可能性は高くなり、延いてはM&Aが成立する可能性も高くなります。
「競合他社には売りたくない」等、売り手にとって不可避な要望もあるでしょう。どうしても譲れないという必要絶対条件以外はできるだけ柔軟に対応し、多くのトップ面談の機会に臨むべきでしょう。
中小企業のM&A(スモールM&A)の場合、売り手の経営者が買い手候補を選定する基準は、一番が「買い手の経営者の人間性や経営方針」、二番目に「提示された買収金額」の2点に絞られるものです。最初から買い手候補を限定しすぎて可能性をつぶしてしまうよりは、柔軟に選定をするほうがいい結果につながるものです。

【HOW = 適切なアドバイザーの支援を受けよう!】

売却成功のポイントである売却価額を設定し、理想の買い手候補を探して選定することは、売り手の経営者個人の力では自ずと限界が生じてくることでしょう。M&Aマッチングサイトへの案件掲載の他、日頃お世話になり会社の経営状態をもある程度把握してくれている税理士や取引実績のある金融機関の支援を仰ぐことも有効な手段です。